書店にて、この本を手に取った。
述懐すると僕は何とも言えない感覚になり、
フリーズしたのであった。
ヘイト本を断ずる!
というタイトルならば、
成る程其れもひとつのヘイト本だなと感じただろう。
しかし、
疑問符が付いている。
何故かな?
ジュンク堂書店の方が書いた本だという。
合点が行くのが遅いが、
書店に本を並べて販売する側の書き手。
その方からのメッセージ。
僕は早速購入し、無い頭で読んだ。
ヘイトに纏わる数奇ともいえる読書体験。
それを経て、
まだ朝靄の中の様なボンヤリとした視野から、
この記事を書いている。
今の熱量が下がる前に。
著者は言う。
同じ思考の人間とだけ交わっていれば、
そのスタンスは検証や反省の機会を得ること無く、止まるところなく亢進していくだろう。
相手の主張をはなから偽、不正義と決めつけ、
その内容を聞こうともせず、
それゆえに反論もできず、ただ罵り合うだけで主張の対立する集団。
そこに、
相手の言説を無視するのではなく、十分に吟味した上で論破することで、
敵側も自分自身も変えていく形がある。
そして、多数派・少数派どちらにも必要なファクターがあると。
また、
議論対立の時の方が、
人は考える。
だから、考える為には書店に並べられた本に、
一種のバリエーションが必要。
自分の意に反する内容のものも。
そんな書店🟰「言論のアリーナ」
何より著者が脅威と感じるのは、
右とか左では無く、
結局、自分の気に入らない本を書店から排斥し、
対立そのものを無くしてしまおうとする。
そんな、影の存在の台頭である。
さて、
駆け足且つ舌足らずな記事になってしまうが、本書に触れて頂けるキッカケになればと思う。
この本には、
ここではカバーしていない差別、殺戮、攻防、
葛藤がまだまだ記されている。
著者が、
書棚にヘイト本を並べる理由。
そこには、不撓不屈の姿勢がある。
では、また。