ブログ「本好きの秘密基地」はむちゃん様
こちらの記事から、
本書を手に取った。
新しい作品で、第36回太宰治賞受賞作品。
帯にあるが、
職場にキレて偽装妊娠！
主人公の女性による、その記録の形の作品。
まず、女性へのラベリングやセクハラが酷く、
自分も気をつけねば、というのがひとつ。
次に、固有名詞が多いので、知識や語彙力が試される。
特に、個人的に好きな映画のタイトルがありテンションが上がる。
『チョコレートドーナツ』とか至高。
marimekkoの商品あたり、
僕も母に買ったことがある。
さらに、
雑用を押し付けられた際の、
「ねえ、コーヒー」
に対するカウンター。
「私はコーヒーでもない。」
こういった表現が痛快。
そんなこんなで、あっという間に読むが、
終盤で、偽装妊娠という点から動きがあり、
読み返しても説明は無い。
もう一度精読するが、
はむちゃん様と確認させていただきたいと思った。
ブランド名や、コンテンツの固有名詞の多発でいえば、
綿谷りさ『嫌いなら呼ぶなよ』
この作品も語彙やサブカル知識が必要だった記憶があるし、表現の妙味という面でも、
オススメ。
最後に、
単行本32ページ目の、
私は何か見えないものに対して腹が立つのだった。
この一文に集約される様に感じた。
というわけで、
はむちゃん様への感謝が絶えない。
有難う御座います。
では、また。
