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日常を怯えて過ごす人間の雑記

怖気04/『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』ジョージ・A・ロメロ

説明不要のゾンビ映画の金字塔。

このロメロの処女作の貢献は半端なく、

その影響力も絶大。

0から1を生み出した典型である。

 

さて1968年のこの作品は、

大衆化した人々の没個性だったり、

それに飲み込まれていく社会。

そこへの不安を煽ってくる。

『ゾンビ』にもその怖気は色濃い。

 

某アイドルグループの曲の様に、

自己を持たない多数派に埋め尽くされる時代への警鐘とも取れる。

 

僕は、フランクル『夜と霧』

この書にある、ホロコースト、収容所、

それらの環境下について読む時、

ロメロが陽炎のごとく浮かび上がる。

 

言葉に出来ないモヤモヤ。

それをロメロ作品から感じた幼年期。

そして、

その漠然とした不安は、

21世紀の現代に於いても頭から消えない。

 

では、また。