僕は、信仰心が希薄で、
初詣、地鎮祭等には参加しない。
ただ、祖父や祖母や親交のある故人は、
何処からか見守ってくれると思いたいし、
遺影などには、挨拶をしたりする。
そんな僕は、
オカルト好きだが、霊の存在には懐疑的。
矛盾している様だが、
エンタメとして大好き。
実際、霊感など無いし、その霊感という異能にもピンとこない。
映画や本で、
霊媒師や拝み屋にエクソシストが活躍するのはテンションが上がるが。
そして、
そのスタンスを維持しながら大量の怪談の話、或いはヒトコワ系の話、
所謂、実話怪談を楽しんでいる。
さて、こんな感じで怪談書を整理したり、
読み耽っていると、
因果関係は無いかも知れないが、
体に異変が起きる。
何度も何度も。
というのも、
ご存知の方もいらっしゃるだろうが、
『怪談新耳袋』というシリーズ。
その初版のハードカバー。
こちらを読むと怪異が起こるという曰く付き。
僕も所有していたが、
あの本を読んでも特段、
何かの心霊現象にはあわなかった。
だが、
右手の指が酷く荒れ出した。
痒くて痒くて、掻きむしり血が出る。
あまりに、タイミングがドンピシャなため、
本を知人に預かってもらうことになり、
書棚から無くなったら、
僕の指も綺麗に治った。
それでも、僕は信じていなくて、
怪談書やら、呪術の本、禁断映像、
的なものを蒐集し続けている。
現在、僕は古い怪談書をズラリ並べて、
眺めては、うっとり。
本好きとしては、壮観な光景だから。
同時に、左腕がケロイド状に爛れ広がってきた。
いつも塗っている皮膚科の薬を使用しても、
全く良くならない。
白石晃士監督
『貞子vs伽倻子』劇中にて、
「貞子を見られるなら、死んでもいい」
こう言う教授が出てくる。
僕の感情は、ほんの少しだけそれに近い。
怪異に逢えるならば、
腕が爛れることは、大した問題じゃない。
そんな気持ちが確かにある。
ちなみに、こういうのは慣れつつある。
海難事故の古い調べものをしていて、
怪異との繋がりに行き着いた際は、
頭痛と嘔吐に苦しみ、
精密検査をしても原因不明。
今も、頭痛薬を常備している。
四谷のビジネスホテルに泊まり、
その夜が明けて、
帰路の飛行機に乗るタイミングで、
片目の辺りがボコっと腫れた事もあった。
不謹慎かも知れないし、
実際に恐怖体験に至った瞬間は、
結局、泡を吹くかも知れないし、
失禁するかも知れない。
だが、今のところは好奇心が勝っている。
まあ、痒いし、痛いけどさ。
では、また。