郵便局のおじさんは9時40分ごろやってくる

日常を怯えて過ごす人間の雑記

煮ても焼いても食えない男

15年以上前、

コールセンターに勤めていた時期がある。

そして、そこで仲間が出来た頃、

とある男を知る。

仮にSさん、

そう呼ぼうか。

Sさんは、頭が薄いのが悩みの60手前。

いつも怪しい言動をする奇行種。

ある時はヨガで、パワーを開眼した。

ある時は法華経を写経し、披露した。

 

よく分からんエピソードをいう。

 

ブルース・リーに憧れるSさんは、

ホーム・センターでDVDを購入し、

怪鳥音かますという狂気。

 

仕事は、なんとかしていたが、

セクハラ要素ある発言もあった。

 

こんなエピソードがある。

ある時、

僕を含めた若手3人の男に、

Sさんが質問をしてきた。

「女性の体の何処に惹かれるか?」

 

デリケートな話題である。

その場の周辺には女性もいるし、

ジェンダー論争に発展しかねない。

 

僕は、はぐらかそうとして、

全体的に好きだと誤魔化す。

 

一方で、他の2人は、

お尻です。

ズバリ胸。

 

よく言えたものだ。

 

そして、Sさんはニヤリとして、

こう言った。

「キミらは、見栄っ張り!僕は瞳が好き」

瞳??

ズルくね??

しかし、彼の学んだ心理学によるという。

 

そんな男に、

僕らは呆れて、

いつしか距離を置いた。

 

そして、時を経て、

今から数年前、

Sさんが、無銭飲食と銃刀法違反で、

捕まったという、かなり確かな筋からのリークがあった。

 

ちなみに、

Sさんが捕まったのは、

胸を触る系のパブ?だったという。

 

あんた、瞳じゃなかったんかい?

 

そんな人が、いるにはいた。

 

では、また。