郵便局のおじさんは9時40分ごろやってくる

日常を怯えて過ごす人間の雑記

深山幽谷

昔から、幻想と都市というものに惹かれてきた。

それは、

民話や伝承の不思議。

そして、

民衆が群をなすポリス。

 

田舎者の根性を背負って、

獣道を征く。

なんてカッコいいもんじゃない。

単純に都会を夢見て脱落したオカルト好き。

それ以上ではない。

おそらく、死ぬまで。

 

おまけに水地は怖いし、

ジャングルなんて地獄だと思ってしまう。

 

さらに、

空に向かって目を輝かせる。

或いは、

路傍の風景に想いを馳せる。

 

そういった事がどんどん減っていて、

冷めた人間になっている。

 

勿論、僕にだって感傷に浸る時や、

懐古、の様な想いになる場合はあるが、

どれも、キャンディスティックにガム、

輸入菓子のド派手なコントラストに似て気分を害するものである。

 

余談だが、モニターのスクリーンセーバーに、

世界の風景を選んでいる人間は、

いかほどの気分と労力を費やしているのであろうか?

 

タクシードライバー』のトラヴィス

デニーロのモヒカンのポスター。

『エイリアン』のギーガーの造形美。

腐るほど目にした愛すべき文化の表象。

その産みの苦しみを想起すると、

脳が痺れる。

 

取り留めない文を許して欲しい。

安いテーブルワインに続いて、

今、僕はグラスのアイスの音と、

それを包む琥珀色の酒に呑み込まれているから。

 

さて、

僕は、自然より人工物に目が行く。

また、肉体も人工物だとすら捉えたい。

何故なら、その様に割り切らなければ、

忽ち人生の煩わしさにやり切れなくなってしまうだろうから。

 

冗長だ。

実に冗長。

 

結局、僕の心には亜細亜の幽玄。

それが屹立しているというのに。

 

なんてさ。

なぁ〜に言ってんだか。

 

では、また。