大学時代。
坂の多い海沿いの小都市。
下水の匂い、
バイク移動者の活気、
不便だが、愛しい記憶である。
カラオケも、映画館も、TSUTAYAも無い。
僕らの青春はそんな環境下。
朝まで騒いで、
ゴミは山の如し!
毎夜、時間を無視して友人とゴミ出し。
と、或る時から貼り紙が。
「野犬が出るので時間を守って下さい」
そんなニュアンスだったと思う。
しかし、
僕らは若く、マナーも悪くて無視。
その後も時間は守らなかった。
そして、しばらく経った。
夜中、
友人のI君とゴミ捨てに。
ただ、
いつもと違う場所の公園へ。
帰路に着く頃はまだまだ深夜。
ブランコに座っていた僕ら。
そこに、
野犬の群れが現れた。
10頭位か、それ以上はいたと思う。
マジか?
そんな光景は、
マンガでしか見たことが無かった。
「流れ星銀」とか。
果たして、
僕らは無傷で帰還する事が出来た。
部屋には、
他の友人が数人おり、
レポートを書いたりギターを弾いたり。
兎にも角にも、
どう逃げたのか分からない、
そんな野犬との一幕。
それ以来、
ゴミ出しは、綿密に考えて行っている。
では、また。