郵便局のおじさんは9時40分ごろやってくる

日常を怯えて過ごす人間の雑記

歓喜のゲロを吐いてくれ

夏休みは明けた。

学生さんは、無事だろうか?

そんな事ばかり考えていたら、

自身の学生時代も脳に浮かんだ。

 

10代特有の虚無感、

嫌な日々。

そんな時、

エクソシスト』が数十年の時を経てリバイバル上映されて飛びついた。

 

所謂、

ディレクターズ・カット。

 

当時の僕にとって、

冒頭から連発される恣意的な何かを暗示するシーン。

今だに理解していない部分が多いが、 

兎に角、15分くらいで酔う。

 

隻眼の老人、

暴れる野犬、

悪魔の巨像、

 

そんなカットが多発して、

本題に入っていく。

 

それから、ボクシング、精神医学に関わるハンサム=デミアン・カラス神父。

彼が、病の母や環境により信仰を弱めながら、

老神父メリンと共に、

女優の娘リーガンにかかる災いと死闘を繰り広げていく。

 

思い切り簡潔に説明したが、

なまら、観て欲しいからさ。

まだ観てない若者がいたら。

 

んでもって、

サントラ界の至宝、と勝手に言わせてもらうが、

『チューブラー・ベルズ』

あの曲に魅入られた僕。

美しい!

バキのドリアン風に、ビューティフル!

グラ刃牙のガーレン風に、ハラショー!

 

そんな、2時間。

僕は、

吐きました。

完全なる嘔吐。

サルトルの著書以外であまり目にしなかった文字だが、言ってしまえばゲロを吐いた。

 

ゴア描写とか、スプラッターではなく、

あれは、

奇跡にも近い歓喜の嘔吐だった。

 

これから、

あの感覚を映画から受けられる日が来るか?

無いかも。

 

なんとも御し難い感情が、

ストマックに響き、

人生であるか無いかのシチュエーション。

あの映画館での体験。

 

そんな体験してみて〜!

というキミ。

文学や、サブカル本を毎日読んでいても、

エンタメに触れ続けても、

僕は人生でまだ一度きりなんだ。

 

だから、

もし歓喜のゲロを吐きたいなら、

何千、何万と読んだり観たり聴いたりしてみてはくれまいか?

 

とりあえず、

そういうことだべや。

はて、どういうこと?

 

では、また。