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日常を怯えて過ごす人間の雑記

塚地武雅が妙演 『梅切らぬバカ』にみるNIMBY

NIMBY

 

Not In My BackYard

 

原子力発電所やゴミ焼却施設などの必要性は認めるが、居住地の近くに作られるのは困る。

 

概ねこういった考えを指す言葉である。

「地域エゴ」とも呼ばれる。

 

以前も記事にしたテーマだが、

今回、

それを映画にて再確認した気がする。

 

映画

『梅切らぬバカ』

主演は、塚地武雅と、加賀まりこ

以下、あらすじ。

 

自閉症の忠男は母と二人暮らしで、

50歳になったところ。

ニックネームは、ちゅうさん。

占い師の母は、

ちゅうさんの事を案じて、

グループホームに入居を薦める。

 

ちゅうさんは、作業所に通いながら暮らしているが、周囲の視線は冷たい。

 

そこへ、引越して来た少年との交流から、

問題が、起きてしまうのだが。

 

さて、

詳述はしないが、

この作品が訴えているのは、

社会の中、

とりわけ近いご近所様にスポットを当てて、

その欺瞞を描いている様に感じた。

 

地域住民は、グループホーム反対。

ちゅうさん達を、危険視している。

或る者は、土地の価値が落ちる。

或る者は、子供が心配だ。

 

ハンディを、犯罪の予備軍にしている。

少なくとも、本作品内では。

 

梅の木が、そこはかとなく、

訴えている様に、

共同体の中で淘汰される人々。

 

それを、都合の良い、

または、聞こえのいいロジックで、

排除しようという人。

 

少なからず、こうした人がいるからこそ、

こうした映画も生まれるのではないか?

 

つかっちゃん、

相変わらずの演技力。

 

国内作品では、

中居正広が、サヴァン症候群

天才的な男性を演じていたが、

あたるさん、

彼の様にハンディがプラスになる場合など、

なかなか困難。

 

僕の様なメンタルを病んで、

特別な才能も無い人間からすれば、

複雑に見えるが、

生命や尊厳に貴賎など無いと思いたい。

 

ネットの掲示板では、

平然と、

ガイジ、アスペ、発達、統合失調、

こういった表現が並べられるが、

罵倒の仕方が、酷い。

本当の病魔とは、

心無い偏った一部の人間を指すべき。

 

熱くなり、失礼。

 

 

 

では、また。