郵便局のおじさんは9時40分ごろやってくる

日常を怯えて過ごす人間の雑記

カモメ

冬鳥、カモメ。

僕の、カモメに纏わるささやかな想い出。

確か、中学に入ったあたりだが、

男子数人で、

一室に集まりセクシーな映像を観た。

皆、思春期に入ったころで、

多感な時期。

ブラウン菅に映し出される光景に、

一同は没入し、沈黙。

もぞもぞしている者もいたし、

ニヤニヤしながら観入る者もいた。

 

そして、

セクシーなシーンが終わるたびに、

何故かカモメが海を渡る描写が入って、

僕らは、緊張と緩和に翻弄されたのを、

覚えている。

 

今になれば、あの頃は平和だったなぁ。

SNSも無く、

友達と話すにも、まず固定電話にて、

親御さんを経由。

 

利便性は、確かに結構なこと。

一方で、必要性を帯びた不便さ。

そういったバリアに、

守られていたように、

回顧している。

 

では、また。