冬鳥、カモメ。
僕の、カモメに纏わるささやかな想い出。
確か、中学に入ったあたりだが、
男子数人で、
一室に集まりセクシーな映像を観た。
皆、思春期に入ったころで、
多感な時期。
ブラウン菅に映し出される光景に、
一同は没入し、沈黙。
もぞもぞしている者もいたし、
ニヤニヤしながら観入る者もいた。
そして、
セクシーなシーンが終わるたびに、
何故かカモメが海を渡る描写が入って、
僕らは、緊張と緩和に翻弄されたのを、
覚えている。
今になれば、あの頃は平和だったなぁ。
SNSも無く、
友達と話すにも、まず固定電話にて、
親御さんを経由。
利便性は、確かに結構なこと。
一方で、必要性を帯びた不便さ。
そういったバリアに、
守られていたように、
回顧している。
では、また。