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日常を怯えて過ごす人間の雑記

怖気09/『ひとりぼっち』郷内心瞳

東北で、

拝み屋という稼業を営む、郷内心瞳氏。

著書である『うつろい百物語』収録。

 

郷内氏への、とある40代の女性からの相談。

 

その女性は中学時代に酷い虐めを受けており、

その苦しみから、

大学ノートに同級生の名前を列記し、

雑木林の墓地の土中に埋めて、

全員呪い殺して欲しい旨を手を合わせて祈願した。

 

結果として、

それからの30年の間に自分以外の同級生は、

全員死んだ。

その供養をお願いしたいとのこと。

 

以上であるが、

怪談社の上間月貴さんも仰る通り、

この話の怖いところは、

何かわからないモノに呪いを祈願した点。

平将門首塚だとか、

曰く付きの神社仏閣だとか、

そういった場では無く、

名もなき雑木林の中の墓地。

その得体の知れないパワーが発動してしまったというのが、なんとも不気味である。

 

では、また。