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日常を怯えて過ごす人間の雑記

PERFECT BLUE 今敏

本作は、

『彼女の想いで』

という短編等を経て、

今敏が監督した

第1作目の長編アニメーション。

 

R指定されており、

内容も過激だが、ファンも多い。

 

ざっくり言うと、

あるアイドルグループを脱退し、

本格的に女優への転身を図る女性が、

過激な内容のシーンの撮影や、

ヌード写真集の撮影の中で、

バーチャルと現実、

虚妄と現実の揺らぎにより、

崩れ始めて、 

と、ここまでにしよう。

 

稚拙ながら、簡単に説明させていただいた。

 

さて、

本作に出てくるドラマ、

ダブルバインド

このタイトルから、

僕は、

グレゴリー・ベイトソンが、

提唱した分裂症状に於ける、

ダブルバインド理論を思い出した。

 

ベイトソンの著書、

『精神の生態学

その中の例を抜粋させていただく。

 

ロールシャッハ・テストで用いられるインクのしみにコウモリがいくついるとか言うのと同じだ。あの中にコウモリはいない。それでも、コウモリが「見える」人にはコウモリが見える数だけ見えるのである。

 

そして、PERFECT BLUEに対する、

木澤佐登志の分析によると、

 

「現実」も「妄想=虚構」も絵で描写されている以上、二つの序列は突き詰めれば同等の権利しか持たない。ウサギとアヒルの騙し絵のように、視点の置き方によって、それは「現実」であるとも受け取れるし「虚構」であるとも受け取れる。

 

この2つの理論に、

共通項を見出せるのではないか?

そう考えているが、

僕の頭では、中々スムーズにはいかない。

的はずれかもしれない不安も大きい。

 

冗長になったが、

早逝の鬼才、

アニメーター 今敏

是非、

体験して欲しい。

 

では、また。