郵便局のおじさんは9時40分ごろやってくる

日常を怯えて過ごす人間の雑記

かくして戦争は起こる 『戦争プロパガンダ10の法則』

アンヌ・モレリ

『戦争プロパガンダ10の法則』を読む。

大義名分に於いて行われる戦争の欺瞞。

10のプロパガンダの仕組みが挙げられる。

 

「戦争をしたくはない」

国家元首は、国民にそう提唱して、

戦争の恐怖の隙をつく。

 

「一方的に相手が望んだ」

敵国を一方的に起因とする。

早期に確実に勝利できると踏んで始める戦争にも関わらず。

正当防衛と言う。

 

「敵の主導者は悪魔」

多数の人を全て憎悪させるのは難しい。

そのため、指導者に憎しみを一極集中させる。

すべての災厄の根源はコイツであるといったふうに。

 

「領土や覇権ではなく、使命のため」

経済効果の地政学的な征服欲は、

すっかり隠蔽される。

開戦の動機は、人道的でも愛他主義でもない。

攻撃の理由を作りたいだけだ。

 

「敵国が残虐だと強調」

自らは、解放、民族移動、墓地、情報。

これに対し、

相手陣営を語る際は、

占拠、民族浄化、大量虐殺、死体置き場、

プロパガンダ

この様に都合の良い変換がなされる。

 

「敵は卑劣な兵器や戦術を用いている」

棍棒から核兵器まで、

どんな武器だとしても、敵が一方的に使用し、敗因となったならば卑劣とみなす。

 

 

「こちらの被害は少なく、敵に与えた被害は甚大」

勝者の気分に、国民を誘導。

 

「芸術家や知識人も賛成している」

アインシュタインの原爆など、

多数の知識人が、

表現や言論、行動して、

協力することも。

 

大義は神聖なものだ」

十字軍、聖戦、

宗教的な価値をもつ戦争だというプロパガンダは多い。

そして、自国に有利に働くときだけ、

戦争は宗教的な意味合いを帯びる。

 

「この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である。」

開戦したならば、誰も闘う理由を公に尋ねたり、それを曲げて和平に向かうことは出来なくなる。

メディアも、政治権力と癒着している。

どうしようもない。

 

さて、

雑な文章且つ、早足でプロパガンダを挙げてきたので、抜けている部分は多々ある。

その為、是非本書をご覧いただきたい。

 

2002年に発行された書だが、

決して過去の遺物などではないと想う。

 

現在のウクライナ情勢などを見ていると、

悲惨さ、無力感、焦燥に恐怖を僕は感じる。

 

ロシアは、広島投下の二千倍の威力のミサイルや水爆を用意しているらしい。

まだまだ、血が流れるだろう。

 

我が国も、北方領土の問題などでロシアとは因縁浅からぬ関係。

 

自衛権などにより、徴兵令などが出て若者が死んでゆくのは恐ろしい。

民主主義が、機能不全と化した日本ならば、

あり得る。

 

投票などの重要性を、

忘れてはならないと想う。

 

では、また。