郵便局のおじさんは9時40分ごろやってくる

日常を怯えて過ごす人間の雑記

ヨコハマメリー

ここ数年、頭から離れない方がいる。

ヨコハマメリーさん。

彼女に関する本や、映画を観ている。

 

最初にメリーさんを見た10代の頃、

印象は、

白塗りの妖怪。

今でいう所の、

ホアキン・フェニックス演じる、

ジョーカーに近い感覚を抱いた。

 

しかし、

彼女の事を知れば知るほど、

己が愚かさを痛感する。

 

戦後の激動の時代から、

74歳で帰郷するまで、

文化人と言われる方から、

街の方々にまで、

時に疎まれながらも、

影響を与え、

アイコンとして横浜に在り続けた方。

 

多くの人々が惹かれた気位の高い女性。

ある時は、皇后陛下と呼ばれて、

他方では、キンキらさんetc

そう親しまれた白塗りの老女。

 

時代の漂白者。

同時に、

時代の象徴。

 

確かに、実存した人間。

 

では、また。