郵便局のおじさんは9時40分ごろやってくる

日常を怯えて過ごす人間の雑記

偽者論

ピンクにキラキラ光る装丁。

医学書コーナーに並べられていた本書。

僕は惹きつけられる様に手に取り、

購入した。

著者は、精神科医にして詩人。

内容としては、

偽者クラスタ

という表面上はうまくやっているが、

自身を偽者だと虚無的に考えるパーソナリティを軸に生きづらさを書いたもの。

 

いくつか、要点を挙げる。

 

牽強

分からないこと、自分の中にない事、

これらについて考えるとき、

調査や思考をせずに自己流の解釈をしてしまう。

 

世間カメラ

人にどう思われるかというセンサーがはたらき本当の思いを隠したり、

したく無い事をしたりする。

 

警告出血

くも膜下出血での大きな出血の予兆を指す。

この様に、人生のある時期を共有するけれど、

ふと急に居なくなってしまうことは、

警告出血のあとのよう。

 

周波数

相手の発言などの周波数に合わせる、

処世術。

 

・見ていないところで、恐ろしい事が起きているかも知れず、目を開ければその目撃者になるという恐怖。

ちょうど、シャンプーをしている時の様に。

 

・分散、かりそめの関係、離人といった他者との距離感の不器用さ。

 

・朝ご飯を食べると元気が出るという人は、

食べる前から元気である。

 

沈黙は金

周囲の目からハードルを上げ、

質問や発言をしなくなる。

 

諦念

プライベートで仲良くなった人から、

LINEの返事が18分程度帰って来ないだけでもはたらく感情。

 

リエゾン

せん妄についての対応に関する姿勢

〈まだ僕は、理解していない〉

 

長くなったが、

これらを、

スキゾイド規制

こうまとめていた。

 

いやはや、気を使いまくりの著者!

 

この本は、紙質の異なるページが現れたり、

写真や図が載っていたりと、

楽しい、というと語弊があるかもしれないが、

個人的に気に入り、

2冊買ってしもうた。

 

では、また。