15年以上前になるが、
僕は、密教のパワーというものに、
強い興味を持っていた。
『孔雀王』の影響がかなり強く、
魔を調伏する方法を、
自分なりに調べまくっていた。
加持祈祷、印に真言、呪術、
やばい路線に向かい始めた時、
ネットで、とある霊能者を見つける。
謎の病に罹患していたが、
師匠と出会い修行、
数百人を救うパワーを得たという。
それを知り、
僕は、その人物に電話してみた。
数コールで男性が出たので、
当人だという確認の上で、
ズバリ、パワーを得る方法を質問した。
答えは、僕には無理とのこと。
何故か?
疑問が解決する間もなく電話を切られたが、
まあ、想定内ではあった。
僕は懲りずに、
僧侶の方によると、
邪悪な魔といった存在は、
心の中に潜んでいると仰っていた。
なるほど、
だが、しかし!
諦めの悪い僕は、
僧侶の方の答えは、
「つの大師の護符を大事にしなさい」
というもの。
つの大師とは、厳密には角大師と書くのだが、
平安時代の僧侶で、
第18代天台座主、つまりトップ。
名を、良源。
この方を神格化したものである。
さて、
結果的に、僕は神秘のパワーを得るリアルな方法を知ることは出来なかった。
今は、反省すると共に完全に話のネタであり、
良い思い出である。
ちなみに、件の霊能者は、
現在でも活動している様である。
数千人を救ったとか。
では、また。