郵便局のおじさんは9時40分ごろやってくる

日常を怯えて過ごす人間の雑記

孤立無援の思想

今年の春。

僕はとうとう、

高橋和巳全集』河出書房新社

全20巻を買ってしまった。

高橋和巳というと、

『悲の器』や『邪宗門』等が、

ピックアップされるが、

僕は、評論エッセイも、好きで、

否、

そっちの方により惹かれて、

若い頃から少し読んでいた。

さて、

高橋和巳は、39年の短い生涯の中で、

膨大な著作を残した。

自分より少し歳上の人間がこんなに?

と当時の高橋和巳の年齢と自分のそれを比べて驚かされる。

中でも、僕がよく持ち歩いているのが、

『孤立無援の思想』岩波書店

高橋氏は、

戦争を政治的に、

「国家規模においてなされる持続的な確信犯罪行為である」

そう言った。

そして、原爆のナンセンスさ等も訴えた上で、

それが孤立無援の思想であろうとも、

固持する旨を掲げた。

ちなみに、僕は全集はまだ読破していないが、

買って後悔はしていない。

高橋和巳は、

僕の中では、今でも真の知識人である。

 

では、また。